24日付で退任した藤原清志副社長兼最高執行責任者(COO)は、同日の株主総会で株主からマツダファンへのメッセージを求められ、「トヨタ自動車をはじめ日本の自動車会社の仲間や金融機関、取引先の方、そして一番励ましてくれたのがファンの方々だった」と感謝の思いを語った。

 藤原氏は18年に副社長に就任し、今夏以降に発売を開始する「ラージ商品群」の開発を主導してきたほか、直近ではイノベーションやカーボンニュートラル、トヨタとの協業も担当。「突然の退任人事に驚いた」という株主の意見に対し、「この2年間、非常に厳しい経営環境の中、丸本(明社長)さんと2人で足場固めをしようと努力してきた。その結果、後輩たちが力強く成長してきたため、この機会に私は第2の人生を歩ませてもらうことにした」と退任理由を説明した。

 また、1982年にマツダに入社した当時については「(阪神タイガースの)縦縞のユニフォームを着て広島県に来たが、ユニフォームも車も(広島東洋カープやマツダ車のイメージカラーである)真っ赤に染まった」と振り返った。最後に「明日から私も皆さんと同じ、一人の株主、一人のファンとしてマツダを応援していく。これからもマツダを宜しくお願いします」と述べると会場から大きな拍手が贈られた。