実証実験のイメージ図

 横浜ゴムは20日、京都市内のタクシー会社2社と組んで同社が開発した「タイヤ空気圧遠隔監視システム(TPRS)」の実証実験を5月から開始したと発表した。すでにカーシェアリングサービスの事業者などと行っていたが、厳しいタイヤ管理が求められるタクシー事業者に対象を広げる。空気圧低下による燃費悪化やパンクの予兆を未然に把握することで、経済性や安全性の向上に貢献できるビジネスモデルの構築を目指す。

 実証実験に用いるTPRSはタクシーのタイヤ内面に貼り付けた1㌢㍍ほどのセンサーが空気圧や温度、位置情報を検知する。データは車内に表示され、空気圧の低下などの異常を早期にドライバーに伝える。また、駐車場に設置した送受信機からクラウドサーバーにデータが送られ、営業所内のタブレット端末でも確認できる。異常を検知した場合は、事務所内の警報装置が作動し、管理者に知らせる仕組みとなっている。

 TPRSを利用することで、タクシー事業者側は始業前点検の省力化や点検のばらつき防止にも役立つとみられる。