トヨタ自動車は6月1日、レクサス「RX」を全面改良し世界初披露した。全面改良は7年ぶり。電動化技術を活用した四輪駆動システム「ダイレクト4」をハイブリッド車(HV)に初搭載し、高い操舵性や加速性能を実現した。レクサスデザインの特徴である「スピンドルグリル」は、ボディと境界を無くした新たな表現に挑戦した。グローバルの年間販売計画台数は19万5000台。日本での発売は今秋を予定する。

RXの初代モデルはプレミアムSUVとして1998年に登場し、国内では「ハリアー」として販売されていた。5代目となる新型車は、「NX」に続く次世代レクサスとしてデザインや走行性能を大幅に刷新した。

プラットフォームは、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)の「GA-K」を改良し、全長は旧モデルから変えずホイールベースは60ミリメートル延長した。フロントフェンダーのアルミ化やBピラーに世界初の2ギガパスカル級のホットスタンプ材を採用するなど90キログラムの軽量化を図った。

パワートレインは、2.4リットルターボエンジンとモーターのハイブリッドユニットとリアに高出力モーターを組み合わせたダイレクト4をはじめ、2.5リットルエンジンのプラグインハイブリッド車(PHV)、2.5リットルエンジンのハイブリッド車(HV)、2.4リットルターボエンジンモデルを用意。HVとガソリン車にはそれぞれ四輪駆動モデルを用意する。

外装デザインでは、スピンドルグリルの上部をボディ色と一体化し、グリル部との境界を曖昧にする新たなデザインを採り入れた。ボディサイドでは先代モデルに採用した「フローティングピラー」を踏襲し、より立体的な形状に仕上げた。

地域ごとの年間販売目標は、主力市場の北米が10万8000台、中国が4万4000台、日本が8000台を計画する。