次期社長に就任する工藤氏(右)と小堀社長

 旭化成は28日、取締役常務執行役員の工藤幸四郎氏が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。小堀秀毅社長は代表権のある会長に就く。4月から開始する新たな中期経営計画に合わせて経営体制を刷新する。

 工藤氏は3年前まで繊維一筋で構造改革などに取り組んできた。小堀社長は工藤氏を「明るく、行動力がある。事業環境が厳しい中でM&A(企業の合併・買収)などを実行してきた」と評価。「将来への先見性がある」(小堀社長)としてバトンを渡すことに決めた。

 工藤氏は、カーボンニュートラルやコロナ禍で事業環境が大きく変化していることを受け「旭化成は変革力が必要」と強調。新事業の創出や事業・製品の差別化の強化に向けた改革を進めていく考えを示した。

 工藤幸四郎氏(くどう・こうしろう)1982年3月慶応義塾大学法学部卒、同年4月旭化成工業(現旭化成)入社、16年上席執行役員、17年常務執行役員、21年取締役、22年4月から社長就任予定。1959年6月生まれ、62歳。宮崎県出身。