13日に開いた共同会見。左からマツダ・丸本明社長、スバル・中村知美社長、トヨタ・豊田章男社長、ヤマハ発・日髙祥博社長、川崎重工・橋本康彦社長

トヨタ自動車、マツダ、スバル、ヤマハ発動機、川崎重工業の5社は13日、カーボンニュートラル実現に向け、内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる取り組みを行うと発表した。カーボンニュートラル燃料でのレース参戦や二輪車向け水素エンジンの共同研究、水素エンジン車でのレース参戦の継続に取り組む。

13日に岡山国際サーキットで開催された「スーパー耐久レースin岡山」で、5社の社長が共同会見した。

カーボンニュートラル燃料を活用したレース参戦では、マツダが100%バイオ由来のディーゼル燃料を使用した車両を開発。今回のレースでメーカー開発車両が出走できる「ST-Q」クラスに参戦した。2022年からのフルシーズン参戦の準備を進める。

トヨタとスバルは、22年シーズンのスーパー耐久シリーズのST-Qクラスに、トヨタ「GR86」およびスバル「BRZ」をベースとしたバイオマス由来の合成燃料を使用する車両を投入して実証実験を行う。

二輪車での水素エンジンの活用では、ヤマハ発と川崎重工が水素エンジンの共同研究について検討を開始した。今後はホンダとスズキも加わり、内燃機関を活用した二輪車でのカーボンニュートラル実現の可能性を探る。

水素エンジンでのレース参戦の継続は、トヨタが今シーズンに水素エンジンを搭載した「カローラスポーツ」を今回の岡山を含めて4戦に投入。22年シーズンもカローラスポーツでST-Qクラスに参戦する予定だ。

会見でトヨタの豊田章男社長は「各社とも未完成な技術をモータースポーツの現場で実証するようになってきた。こうした意志ある情熱と行動により未来の姿が変わってくると思う」と述べた。