中日本高速道路(NEXCO中日本)は、NTTドコモと共同で、人工知能(AI)を活用した新たな渋滞予測方法の実証実験を開始したと発表した。東名高速道路上り線の御殿場ジャンクションから東京インターチェンジ区間において、午前中の人出情報に基づきその日の14~24時の予測所要時間を算出する。予測情報はNEXCO中日本の特設サイト「東名の渋滞予測TODAY」で公開する計画だ。
新たな渋滞予測にはドコモが開発した「AI渋滞予知」を活用する。携帯電話ネットワークの仕組みを利用して実際の人出を把握するこのシステムに、NEXCO中日本が有する過去の渋滞実績や規制情報を組み合わせて予測モデルを構築した。
今回の実証実験では神奈川県と静岡県、山梨県周辺における午前中の人出が基になる。例えば、人がたくさんいる場合は、帰路の混雑を予測して所要時間を計算するという。その日の実際の人出によって予測するため、天候やイベント開催といった突発的な要因による交通量の変化にも対応できると見込む。
NEXCO中日本は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動自粛要請を受け、従来の渋滞予測情報の提供を中止している。新たな予測の実力を検証して情報サービスの強化につなげる。