足元の半導体不足影響はメーカーによりまだら模様

 日本の乗用車メーカー6社が2日までにまとめた米国の2021年上期(1~6月)の新車販売台数の合計は、前年同期比38・4%増の327万2884台と大幅に増加した。コロナ禍による生産拠点の稼働停止などで落ち込んだ前年同期からの反動が主因だが、19年との比較でも3・2%増と高水準だった。6月単月の4社(日産自動車と三菱自動車は単月実績非公表)合計も前年同月比27・4%増と、高い伸び率を維持している。ただ、スバルが半導体不足による減産影響で在庫が不足して販売がマイナスに転じるなどの影響も表面化しており、先行き楽観視できない状況が続く。

 市場調査会社のマークラインズによると21年上期の米国新車販売台数(乗用車とライトトラックの合計)は前年同期比29・1%増の834万1154台だった。日系では、トヨタ自動車が同44・5%増、日産が同34・2%増、ホンダが同40・7%増、マツダが同46・8%増と、4社が市場平均を上回る伸び率となった。特にトヨタの伸び率が高く、首位のゼネラル・モーターズ(GM)に迫る勢いを見せており、4~6月期ではトップだった。

 6月単月の米市場は前年同月比16・4%増の130万930台となり、コロナ禍前の19年同期比では13・8%減となった。世界的な半導体不足の影響でGMが同27・4%減と大幅マイナスとなったことが主因。

 マークラインズによると半導体不足による減産の影響からディーラー在庫が低水準になっているという。適正なディーラー在庫日数は60日程度だが、現在は半分以下に落ち込んでいるという。

 ブランド別でみると、スバルが在庫不足で、販売台数が同20・5%減とマイナスに転じた。受注は好調に推移しているものの、半導体不足に起因する減産が続き、大幅な販売減となった。

 一方、以前から半導体の在庫量を手厚くするなどしてきたことから半導体不足の影響を比較的抑えているトヨタは6月単月では同39・8%増の20万7331台とコロナ前の19年6月との比較でも2・4%増だった。特に堅調なのが電動車販売で、ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車の合計は4万1727台と、6月として過去最高となった。

 ホンダは同33・4%増の15万3122台となった。SUVの「パイロット」「パスポート」「CR―V」「HR―V」の4車種が6月として過去最高を更新したほか、全面改良した「シビック」の販売も好調に推移した。マツダは同28・7%増の3万2605台となり、4カ月連続プラスとなった。「CX―30」「CX―5」「CX―9」が過去2番目の販売水準となった。

 足元では半導体不足の影響はメーカーによってまだら模様だ。マークラインズでは、米市場の今後の見通しについて「半導体不足の解消には時間を要するため、当面は状況の好転を期待することは難しい」とみている。市場は堅調ながら半導体不足が水を差しており、予断を許さない状況が続きそうだ。