ホンダは9日、2021年3月期通期の営業利益と当期純利益を上方修正して発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響や半導体供給不足の影響を受けるものの、販売費抑制などコストダウン効果により、前回見通しに対し営業利益を1000億円積み増した。当期純利益は750億円上振れ、従来予想から一転、増益となる見込み。一方、売上高は下方修正した。

 通期の四輪車の販売台数見通しは、半導体供給不足の影響などを踏まえ、450万台と20年11月予想から10万台引き下げた。一方、二輪車はインドやインドネシアなどでの販売増加を受け見通しより拡大する。「新型コロナの感染再拡大や半導体供給不足の影響があるものの、従来見通しに対し営業利益を上方修正した」(倉石誠司副社長)。

 4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比16.8%減、営業利益は同30.1%減と2期連続の減収で3期連続の営業減益となった。四半期ベースで10~12月期は、四輪車事業が好調だったことや研究開発費の効率化などが奏功し売上高と営業利益が、前年同期をそれぞれ上回った。