スズキが5日に発表した2020年4~12月期連結業績は、売上高が前年同期比17.2%減の2兆1755億円、営業利益が同18.6%減の1387億円となり、コロナの感染拡大による需要減で減収減益となった。10~12月期ではインドを中心とした販売回復と経費低減活動により増収増益となった。

 四輪車の世界販売は、主力のインドの落ち込み影響が大きく同18.7%減の175万6000台だった。ただ足元のインド販売は祝祭シーズンの販売好調もあり、10~12月が11.0%増と回復傾向を示している。

 10~12月期では売上高が前年同期を上回る水準となり、営業利益は前年同期から121億円のプラスとなった。ただ、営業利益増減要因を見ると、為替影響で63億円、原材料で76億円のマイナスとなり、長尾正彦取締役常務役員は「原材料価格の高騰などいろいろと心配材料はある」と懸念を示した。