ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン、クリスチャン・ヴィードマン社長、東京都千代田区)は、自動車ユーザーを対象にした「次世代車に関する意識調査」の結果を公表した。1カ月に1度以上自動車に乗るドライバーに次世代車の印象などを聞いたところ、7割がハイブリッド車(HV)など燃費性能の高い「環境にやさしいクルマ」を求めていることが分かった。一方、実際の購入検討の際には、環境性能よりも価格や燃費など経済的要素を重視する傾向が強く、ガソリン車と比べた場合の車両価格の高さが次世代車普及の壁となっている実態も浮かび上がった。

 調査では、自動車ユーザーの多くが「環境」への関心を示した。「価格を気にしなくて良いなら、環境に優しい車とガソリン車のどちらに乗りたいか」との質問では、73・8%が「環境に優しい車」と回答。HVや電気自動車(EV)など次世代車へのニーズが高いことが分かった。

 こうした中、ガソリン車ドライバーに「次世代車に乗らない理由」についてたずねたところ、半数に迫る48・3%が「車両本体価格が高いから」を選択。「ガソリン車に不満がないから」を15㌽以上上回る結果となり、車両の走行性能などよりも価格面がネックとなり、次世代車の購入に踏み出せていない様子が明らかになった。

 さらに、次に車を選ぶ際に重視する点を尋ねる質問(複数回答可)でも、最も選択率の高かった「価格」が88・5%、続く「燃費」が74・5%となるなど、環境性能よりも経済的メリットを優先する傾向が鮮明になった。

 「次世代車に魅力を感じない」理由も55・0%が「車両本体価格が高いから」と回答。調査結果では「次世代車普及において車両本体価格が課題として挙げられる」としており、今後次世代車の販売拡大には、ランニングコストも含めた経済性をどのように打ち出せるのかがカギを握りそうだ。

 調査は4月11、12日にインターネットで実施し、20~69歳の男女計600人のドライバーが回答した。