自動車は大きさや用途によって、さまざまな区分が設定されています。大きさで見ると、エンジンの排気量が660cc以下で車体サイズにも制限がある「軽自動車」とこれ以外の「登録車」に分かれ、さらに登録車の中でもさまざまな分類があります。また、どちらも「乗用車」と、「商用車」でも分けられています。こうした区分は「道路運送車両法」と「道路交通法」によって定められています。

 日本で最も販売ボリュームの大きい登録乗用車ですが、排気量や車体サイズが一定未満の「小型乗用車」と、これ以上の「普通乗用車」に大別されます。ナンバープレートの区分から、それぞれ「5ナンバー」「3ナンバー」とも言われます。商用車も同じく、小型と普通で「4ナンバー」「1ナンバー」に分かれますが、このうち、トラックは最大積載量の違いによって「中型」や「大型」など、より細かく区別されます。また、定員11人以上の車両は「バス」として「2ナンバー」が振り分けられます。

 さらに、自動車の使用目的によっても違いがあります。タクシー事業者や路線・観光バス事業者、宅配事業者などが使うタクシーやバス、トラック、バンは、人や荷物を載せることで対価を得る「事業用自動車」に区別されます。こうした車両は、一般的な自家用車につける白色のナンバープレートではなく、緑色のナンバープレートを装着することになります。旅客用途では専門知識を有した「第二種免許」を取得したドライバーでなければ、仕事はできません。白ナンバー車両で運賃を徴収しての営業行為は取り締まりの対象になります。

 また、来るべき自動運転時代を見据えた新たな区分も生まれています。運転支援機能の水準に応じてレベル1~レベル5まで分かれており、レベルが上がるにしたがって完全自動運転に近づきます。今後も技術やトレンドの変化によって、新たな区分が生まれる可能性もあります。