1999年に設立し、11月で営業開始から20周年を迎えるいすゞユーマックス(小美濃洋社長、東京都品川区)。トラック専門の中古車オークション(AA)「いすゞモーターオークション(IMA)」3会場を軸に、国内の中古トラックビジネスの活性化に大きな役割を果たしてきた。20周年の節目を迎えるにあたり、小美濃社長は「既存の会員店、今後お付き合いが始まる会員店の皆さまに末永くご利用頂ける関係をしっかりと構築していきたい。将来に渡り、ユーマックスを利用して良かったと実感していただけるサービスを提供していく」と、会員1社1社と長期的な視点に立った深い関係づくりを進めている。

 同社の中古トラック事業の最大の柱は、IMA東京会場(千葉県印西市)、神戸会場(神戸市灘区)、九州会場(福岡県古賀市)の3会場を展開するトラック専門のAA。この中で最も力を入れているのがより精度の高い検査体制の確立だ。

 小美濃社長は「トラックのオークションは透明度の高い検査が生命線。『良いトラックを安心して出品・落札、購入できる取り組み』を合言葉に、出品車両のありのままを正確に表現できる検査、評価を徹底的に磨き上げる」と力を込める。5月に移転新築した東京会場でも外部委託していた検査業務の完全内製化に踏み切るなど、3会場で均一な検査、評価を提供できる環境を整備。年度内にも検査員を対象にした新たな社内資格制度を立ち上げ、さらなるクオリティアップに乗り出す考えだ。

 また小売り向け車両の供給体制も強化する。現在、IMA東京会場の隣接地にトラックの補修を手掛ける「商品化工場」を建設中で、12月にも完成する見通し。5ストールと塗装ブースを備え、いすゞ販売会社などからダイレクトに仕入れた車両を再販出来る状態へと仕上げ、再び中古トラック市場へと供給。国内の小売り向け中古トラックのタマ不足が続く中、商品化能力を高めることで、各販売店のストックビジネス強化をバックアップする。

 こうした中、会社設立20周年を記念したAAが、13~15日にIMA3会場でそれぞれ開催される。さらに役員による会員店訪問活動も積極的に展開するなど、会場や営業部門だけでなく、全社をあげて会員各社との関係深化に向けた活動を展開。「中古トラック市場で当社が果たせる役割をしっかりと考え、実行していきたい」(小美濃社長)とし、従来の枠にとらわれない柔軟な発想に取り組む考えだ。〈営業企画〉