LNG自動車専用船着工の式典

日本郵船は、日本で初となるLNG(液化天然ガス)燃料の自動車専用船を建造すると発表した。温室効果ガスの排出量を低減できるLNG船としては世界最大級の自動車専用船となる見通しで、自動車を約7000台を輸送できる。2020年秋ごろに竣工する予定。

LNGを主燃料とする自動車専用船は、新来島どっくに建造を発注した。大型のLNG燃料タンクの装備に伴う自動車積載スペースの減少を抑えるため、船幅拡張など、貨物を積載するスペースを最大化するため、設計を工夫したという。

船はLNGを燃料にするのに加え、二酸化炭素排出削減を達成する技術を搭載し、実運航における技術を実証する。環境性能では、2025年に要求される国際海事機関(IMO)のEEDI規制フェーズ3の基準値を大幅に上回る40%のエネルギー効率改善を見込む。従来の重油焚き機関と比べ硫黄酸化物(SOx)は約99%、窒素酸化物(NOx)が約86%のそれぞれ排出削減を見込む。

日本郵船は2015年にLNG燃料タグボート「魁」、2017年には世界初のLNG燃料供給船を運航するなど、LNGへの燃料転換に積極的に取り組んでいる。