大同特殊鋼は8月8日、連結子会社の下村特殊精工と大同興業がタイに自動車関連向け高機能鋼材を2次加工する拠点を新設すると発表した。2021年4月に工場を稼働する。自動車市場の拡大が見込まれるASEANで現地の供給体制を拡充する。

新会社「大同下村スチール・マニュファクチャリング(タイランド)」をタイ・チョンブリ県ピントン工業団地にある大同特殊鋼(タイランド)の敷地内に新設した。資本金は4億3000万バーツで、下村特殊が51%、大同興業が46%、大同興業(タイランド)が3%出資した。冷間引抜き棒鋼を製造する工場を新設する。投資額は11億円で、生産能力は月間1000トン。

下村特殊精工は、冷間引抜き加工に強みを持つみがき棒鋼製品メーカー。マレーシア、中国に生産拠点を展開している。大同興業は大同特殊鋼グループ製品を主に取り扱う商社で、ASEANを含めたアジア地域での販売実績と経験を持つ。

新会社は大同特殊鋼のタイ拠点の敷地内に2次加工事業拠点を備え、倉庫事業も兼ねることで、大同特殊鋼グループの資産を有効活用すると同時に、グループの物流機能を強化し、グループ全体の事業基盤強化を図るとしている。