トヨタ自動車は8月2日、2021年末までの約2年間、新型車を18車種を投入する方針を明らかにした。トヨタグループの年間販売台数のうち、約6割が新型車に切り替わることを想定しており、主力車種を中心に商品ラインナップを刷新する。

東京本社で開催した20214-6月期決算会見で吉田守孝副社長が明らかにした。今後、投入する新型車18車種で、2021年末時点で約650万台の販売を想定している。まず国内では9月に主力セダンである「カローラ」と、ステーションワゴンタイプの「カローラ ツーリング」の新型車を市場投入する。カローラのステーションワゴンタイプは「カローラ フィールダー」の車名で販売していたが、新型車から車名を変更する。

カローラ、カローラツーリングとも既に欧州、北米で販売を開始しているが、これら「グローバルモデルと(部品の)共通化を進めながら、日本専用モデルとしてスタイルや装備も大幅に向上した」(吉田副社長)モデルを国内に投入する。

トヨタは新しいクルマづくりの「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」に基づいたクルマづくりを2015年に販売した「プリウス」に採用、順次、拡大して、現在15モデル、年間販売台数は300万台となっている。

TNGA採用モデルの開発工数は導入前と比べて約25%削減、設備投資も1ラインに複数モデルを混流生産できることから25%削減できたという。これらに伴って、車両の原価も同10%低減した。コストを抑制しながら、開発期間を短縮できるTNGAの採用を拡大、基幹モデルの刷新を加速して、競争力の高い商品を積極的に投入する意向だ。