第十とよた丸
第十とろた丸

川崎汽船は、同社が所有する日本初の自動車専用船「第十とよた丸」が日本船舶海洋工学会が主催する「ふね遺産」(シップ・ヘリテージ)に認定されたと発表した。

第十とよた丸は、1970年7月9日に川崎重工業の神戸工場で竣工した完成車を専門に輸送する日本初の自動車専用船。

完成車輸送は往航を自動車、復航に穀物などバルク貨物を積むカーバルカーが主流だったが、自動車専用船は復航を空載とし、復航貨物の荷待ちや、天候によるスケジュール遅延などの問題を解消した。

また、車の積込みや船内移動は自走式で、荷役効率向上と、輸送中の自動車へのダメージ軽減によってサービス品質を大幅に向上したとしている。

「ふね遺産」は、日本船舶海洋工学会が創立120周年を迎えた2017年に開始した制度で、歴史的で学術的・技術的にも価値のある船などを文化的遺産として次世代に伝えるために実施している。