業績悪化から事業再生ADR(裁判以外での紛争解決)を申請している曙ブレーキは7月19日、事業再生ファンドのジャパン・インダストリアル・ソリューションから優先株を発行して200億円を調達することを決定したと発表した。

同社が米国自動車メーカーからの受注失敗などで北米事業が不振となり、多額の減損損失を計上して財務状態が悪化、2019年1月29日に私的整理の一種である事業再生ADRを申請していた。

今回、経営再建に向けてファンドを引き受け先とする総額200億円のA種類株式を発行する。

同社は9月27日に臨時株主総会でA種類株式の新設するため、定款の変更などを決める予定。

同社は調達した資金を日米欧の構造改革資金や、設備投資に充当する。ファンドからも役員を受け入れて事業の立て直しを急ぐ。

一方、同社は金融機関に対して500億円の債権放棄を要請すると報じられたことに関して「相応の規模の債務免除による金融支援を要請する予定だが、具体的な金額については決定していない」としている。