エンジンは改良、EGR(排出ガス再循環装置)の吸入量に応じて複数回点火するマルチパークを採用、燃料噴射方法もスワール噴射を採用することで、燃焼効率を向上した。CVT(無段変速機)は、スプリットギヤを組み込み「ベルト+ギア」駆動とし、エンジン回転の伝達効率が上がった。変速比幅をロー側、ハイ側ともに広げて従来の5.3から7.3となった。

一方、ダイハツの新型タントの開発では高齢者対応を本格化するため、標準車と福祉車両の「垣根をなくす」をコンセプトに、開発初期段階から標準車と福祉車両を一体開発、「ウェルカムシートリフト」など、福祉車両を拡充するとともに、標準車にも高齢者に便利な装備を設定した。具体的には「ラクスマグリップ(助手席・運転席/助手席シートバック)」と「ミラクルオープンステップ」をオプション設定するとともに、福祉車両も使い勝手の向上とコスト低減を図った。

先代タントのユーザーはシニア世代が全体の半分弱を占めている。標準車は乗り降りしにくいが、福祉車両には抵抗があるシニア向けに、新商品・新装備でカバーする。

新型タントの価格は122万0400~168万4800円、タント・カスタムが154万9800~187万3800円。

月販計画は1万2500台。同社ではすでに1万6000台と、想定していたより1.5倍以上の予約注目を獲得した。