歌人の俵万智の作品に“なんでもない会話なんでもない笑顔なんでもないからふるさとが好き”という短歌がある。例えば、家から同距離にAとBというスーパーや飲食店が二つあり、品ぞろえも価格帯も大体同じという時に、なぜか一方を贔屓(ひいき)してしまうことはないだろうか。この“なんでもないが好きだ”と思わせる魅力を持つ店づくりは簡単なようで難しいことだと感じ…