無資格検査、検査データ改ざん、大手企業による不祥事の発覚が相次いだとき、日本のものづくりの象徴である日本刀を例にした諺(ことわざ)を思い出した。「匕首(あいくち)に鍔(つば)を打ったよう」は、不恰好な姿から不調和を意味する。日本のものづくりの基本である「いいものを安く」が、過酷な競争下でバランスを狂わせてはいないか。「いいものを安く」は、よくでき…