会見で説明する佐藤智典常務執行役CTO
三菱電機は1月15日、研究開発戦略の説明会をオンラインで開き、光電融合技術などを柱に打ち出したほか、産学官連携関連の研究開発に、2030年度までに従来計画比約1.7倍の1000億円を投資する方針などを示した。従来の延長にとどまらず、「ゲームチェンジャー」になる技術開発を目指す。
佐藤智典常務執行役CTOや、岡徹上席執行役員が登壇した。同様の説明会を開くのは2019年以来という。
戦略では研究開発投資について、24年度の2350億円から、30年度には3000億円前後を視野に増強。産学連携では、24~30年度に投じる1000億円を生かし、事業部ごとの縦割りも排して、包括的な組織連携を図る。スタートアップとの連携も強化する。
また、「フォアサイト(先見)テクノロジー」として、光電融合、カーボンリサイクル、量子を例示。光電融合は従来の光技術や、化合物半導体の蓄積を生かし、光電融合デバイスに貢献することを目指す。関連の市場は2兆円近くになるとの試算もある。
国の補助するプロジェクトにも積極的に参加するほか、「これまではややもすると自前主義だったが、オープンイノベーションで(学とも)連携する」(岡氏)と説明した。