2カ月連続首位の「ヤリス」

 11月の車名別国内新車販売台数(登録車と軽自動車の合計)は、トヨタ自動車の「ヤリス」が2カ月連続の首位だった。小型SUV「ヤリスクロス」の受注残の解消が進んだことで、ホンダ「N―BOX(エヌボックス)」を上回った。暦年の累計販売台数ではエヌボックスが3年連続の首位を確実としている一方、2位争いが激しくなってきた。

 日本自動車販売協会連合会(加藤敏彦会長)と全国軽自動車協会連合会(赤間俊一会長)が5日、車名別新車販売台数をそれぞれ発表した。トヨタの販売現場では、型式認証不正に伴い供給が止まっていたヤリスクロスの納車が進む。11月実績では同車だけで1万1184台を販売。ヤリス全体の約6割がヤリスクロスだった。

 エヌボックスは2カ月連続の2位。新型車効果が一巡したことで、前年同月比14.5%減と落ち込んだ。ただ、10月(前年同月比26.7%減)比では落ち幅を10㌽超縮小。9月末に投入したSUV仕様車が下支えしたとみられる。

 1~11月の累計台数では、エヌボックスが前年同期比9.6%減の19万1423台で首位を独走する。2位はトヨタ「カローラ」で同7.5%増の15万4244台。スズキ「スペーシア」は同37.7%増の15万3136台と、約1100台差でカローラを追う格好。ヤリスも10、11月で台数を伸ばし、同16.2%減の15万918台と両車種に迫っており、12月の実績によっては2位に食い込む可能性が出てきた。

 登録車ランキングでは、ヤリスが3カ月連続の1位だった。2位のカローラはSUVモデルが台数を押し上げた。トヨタ「プリウス」は、車両の供給が安定したことで4年11カ月ぶりに3位に入った。

 軽ランキングではエヌボックスが6カ月連続の首位となり、スペーシアが2位だった。ダイハツ工業の「ムーヴ」は前年実績を上回り4位だった。