新たに不正が判明した「ノア」
新たに不正が判明した「RAV4」
新たに不正が判明した「ハリアー」
新たに不正が判明した「レクサスLM」

トヨタ自動車は7月31日、型式指定申請の不正問題で国土交通省から是正命令を受けたと発表した。また、国交省の監査の結果、現行生産車4車種を含む7車種で新たな不正が判明した。認証不正はこれまで判明したものを含め計14車種に広がった。一方で6月に不正が発覚した現行生産車3車種については国交省で安全性の確認を終えたため、9月から生産を再開する。

トヨタが組織体制の改善を求める是正命令を受けるのは初めて。不正が起きた背景として、現場では「申請に必要な書類を作成する際の社内の運用ルールが不明確」「認証業務の重要性に対する認識が不足」と指摘。また、経営面においては「経営幹部の認証業務全体における理解と関与が不十分」だとして、正しい認証業務を行うための仕組みや体制を構築する考え。再発防止策をまとめ、近く国交省に報告する。

トヨタは7月5日に最終的な調査結果として追加の不正は見つからなかったと公表していたが、国交省の立ち入り検査などの結果、新たな不正が見つかった。

不正が判明したのは「ノア/ヴォクシー」「RAV4」「ハリアー」「レクサスLM」の現行生産車4車種と、「プリウスα」「カムリ」「レクサスRX」の過去生産車3車種。7月29日から出荷を停止しているノアとヴォクシーは基準適合性をすでに確認しており、順次出荷を再開する予定だ。他の車種は海外当局で許可を得ているため、海外当局に基準適合性の確認要請をしているという。

トヨタは6月3日、現行生産車3車種を含む7車種で虚偽データを提出するなどして不正に型式指定を取得していたと発表した。現行車種で不正が判明した「ヤリスクロス」「カローラフィールダー/アクシオ」については生産を停止していたが、安全性が確認できたため生産・出荷を再開する。