北海道警察と北海道運輸局、ネクスコ東日本北海道支社などは4月11日、「タイヤの日・交通安全キャンペーン」を実施した。春のタイヤ交換がピーク期を迎える中、交換後のタイヤ空気圧やホイールナットの緩みを1台1台点検して回り、ドライバーに日常点検の徹底を呼びかけた。

タイヤ脱落に起因する交通事故は全国で続発している。北海道内では2023年10月、札幌市内を走行中の軽乗用車からタイヤが外れ、4歳の幼稚園児に衝突する事故が発生。青森県でも12月に高速道路を走行中のトラックのタイヤが外れ、衝突した道路保全工事の男性作業員が死亡する事故が起きた。これを受けて国土交通省は12月、トラック業界などにホイールナット点検の徹底を求める緊急指示を通達。道内でも警察と運輸局が合同で緊急の街頭検査を行うなど、脱輪事故の未然防止対策を強化している。

北海道運輸局自動車技術安全部の中里秀人保安・環境調整官は「事故の記憶を風化させないためにも、街頭啓発を継続的に行っていくことが重要」と説明する。キャンペーンの陣頭指揮を執った道警交通部交通企画課の大口純一課長補佐は「道内では昨年11月からこれまでに50件以上のタイヤ脱落事故が発生している。脱輪がひとたび起きれば重大事故につながるため、今後もナットの増し締めなどに協力を求めていきたい」と話した。

11日の合同イベントは、日本自動車タイヤ協会(JATMA、山石昌孝会長)が全国で実施する「4月8日『タイヤの日』安全啓発活動」の一環。春の全国交通安全運動(4月6~15日)に合わせて行っており、今年度は北海道トラック協会や全国軽自動車協会連合会札幌事務所の職員らも応援に駆け付けた。