日本特殊陶業は、固体酸化物形セル(SOC)を使用し、水電解による水素製造と燃料電池による発電を1台のセルスタックで実現する「リバーシブルSOCシステム」を開発したと発表した。2024年度の実証で変換効率の向上に取り組む。協業パートナー探しやシステム普及促進のための活動も進め、25年度中の製品化を目指す。

 同システムは、電気を使って水素を生成する固体酸化物形水電解用セル(SOEC)と、水素と空気を使って電気を生み出す固体酸化物形燃料電池(SOFC)のそれぞれの反応が可能。単一のスタックで水素製造と発電を切り替えられるため、設置面積が小さく済む。電力需給の調整や、災害時の非常用電源としての利用を想定する。