CR―Ve:FCEV
燃料電池システム

 ホンダは28日、燃料電池車(FCV)の新型車「CR―Ve:FCEV」を2024年夏に発売すると発表した。新型の燃料電池(FC)システムを採用し、コスト低減や耐久性向上を図るとともに、国内メーカーで初めて水素の充填だけではなく電気を外部から充電できるようにしたことが特徴。水素ステーションが少ない地域への遠出にも安心して使用できるようにした。

 新型車には、ゼネラル・モーターズ(GM)と共同開発した新型のFCシステムを搭載する。両社の合弁会社で生産したシステムをホンダがオハイオ州の工場で車両に搭載し、日本に輸出する。日本に加え、北米でも24年内に発売する。

 新たなFCシステムは、白金の使用量やセル数の削減、量産効果などでコストを従来システム比で3分の1に削減。さらにシステムを小型化することで、ベース車両からの変更点を最小化することで価格の上昇を抑える。価格は非公表。

 また、充填に加えて充電もできるようにした。一充填当たり600㌔㍍を走行できるが、加えて満充電にしておくことで60㌔㍍のEV走行も可能だ。

 ホンダは40年に新車販売の全てを電気自動車(EV)とFCVにする方針を掲げる。ただ、21年に「クラリティ」の生産を終了し、FCVは販売していなかった。