機械商社のアルテックは20日、トルコの商用車メーカーカルサンの小型電気バス(EVバス)「e―ジェスト」を発売した。事実上の販売初年度となる2024年は100台を目指す。納車開始は来夏以降になる見込みだ。

 全長5.9㍍のノンステップバスで、前輪駆動方式を採用した。街中を走行するコミュニティーバスでの利用を想定する。電池容量88㌔㍗時のリチウムイオン電池を搭載し、航続距離は210㌔㍍を確保した。モーターは独BMW「iシリーズ」に搭載するシステムを採用し、最大出力135㌔㍗、最大トルク290ニュートン㍍。

 同日、駐日トルコ大使館(東京都渋谷区)で開催した式典で、コルクット・ギュンゲン駐日トルコ大使は「日本市場でトルコの産業の先導的な役割をしていくと期待している」と語った。来日したカルサンのオカン・バシュ最高経営責任者(CEO)は「世界有数の自動車産業がある日本に、参入できうれしい。日本のバスの電動化に貢献したい」と述べた。アルテックの陶山秀彦取締役は「自動運転も視野に入れた販売も行っていきたい」との意欲を示した。

 価格は4730万円(消費税込み)。まずは、関東、甲信越地区から始める。整備などは、ジェイアールバス関東が手掛ける。