JFEスチールは6日、西日本製鉄所(倉敷地区)の電磁鋼板製造設備を増強する検討に入ったと発表した。500億円規模の追加投資を行い、電動車の駆動モーターに使われる高級無方向性電磁鋼板の生産能力を現在の約3倍に引き上げる。
同社は、2021年4月にも約490億円を投じて倉敷地区での高級無方向性電磁鋼板の増強を発表している。新たな設備は24年度上期の稼働を予定しており、製造能力は現行の約2倍に増やす計画だった。
今回はこれに加えた追加の投資になる。「電動車の生産は大きく伸びるため、高級無方向性電磁鋼板の需要も大きくなる」(JFEホールディングスの寺畑雅史副社長)と判断。グローバルでの需要増加をにらみ、倉敷地区での能力増強について、具体的な検討を始めることにした。新たな製造設備の稼働は26年度中を計画している。
電磁鋼板は、高磁束密度で低鉄損という磁気特性を持つ鋼板。