登録車用のハイブリッドシステムを軽用に適合させて搭載(写真はロッキーのハイブリッドシステム)

 ダイハツ工業は、ハイブリッド軽自動車を来秋に投入する方針だ。小型ハイブリッド車(HV)「ロッキー」で採用したシリーズハイブリッドシステムを軽向けに大幅改良し、燃費で軽トップクラスとなる30㌔㍍/㍑(WLTCモード)以上を目指す。同クラスガソリン車との価格差を20万円以内に抑えることも目標とし、開発を急ぐ。

 軽のHVでは、モーターがエンジンを補助するマイルドハイブリッドが主流で、スズキや日産自動車、三菱自動車などが採用している。足元では日産や三菱自などの電気自動車(EV)も政府の補助金に支えられて販売が好調だ。

 現在、軽で最も燃費の良い車種はマイルドハイブリッドシステムを搭載するスズキ「アルト」(27・7㌔㍍/㍑)だが、ダイハツはシリーズハイブリッドを改良して新型軽HVに搭載し、現行アルトを上回る30㌔㍍/㍑以上の燃費を目指す。

 また、ロッキーではガソリン車とHVの価格差が30万円程度あるが「軽は20万円がユーザーに許容される一つの目安」(ダイハツ幹部)とし、ガソリン車との価格差もさらに抑える考え。利益率はガソリン車と比べて悪化するが、モーターやインバーターなど主要電動部品の内製化にも段階的に取り組み、複数のモデル展開で採算が取れるようにする。

 ダイハツは政府方針を踏まえ、2025年までに軽EVを投入する方針を掲げる。一方で、使い勝手や航続距離で有利なHVを「電動車の当面の現実解」(同)として車種を増やしていく考えだ。30年までに国内新車販売を電動車に切り替えていく目標の中で、EVとHVをバランス良く組み合わせ、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)方針と軽の市場ニーズに目配りする。