ルネサスエレクトロニクスは、台風4号による局地的な雷雨で川尻工場(熊本県熊本市)への送電線に落雷があり、瞬時電圧低下が発生したことから5日に生産設備が一時停止したと発表した。6日から一部工程で生産を再開しているが、生産能力が回復するのは11日になる見込み。
同社では、瞬時電圧低下への対策として無停電電源装置(UPS)を導入しているものの、今回の電圧低下時間が同社の想定を超える長さとなり、同工場の約9割の生産設備が停止した。ただ、瞬時電圧低下した後もクリーンルームの機能は維持できているという。
同工場で生産中だった半導体の仕掛品は一部廃棄する見込み。すでに一部工程で生産を再開しているが、瞬時電圧低下前の水準に生産能力が戻るのは11日ごろになる見込み。また、仕掛品の廃棄分と工場の稼働率低下による生産ロス分は約2週間分に相当する見込みで、今後挽回生産するとしている。