日産自動車と三菱自動車は2月4日、特定の条件下でエアバッグの性能が十分に発揮されない可能性があるとして、生産を停止していた「ルークス」と「eKスペース/eKクロススペース」の生産と出荷を11日に再開すると発表した。2020年12月以降に生産したモデルのエアバッグに不備があり、納車済みの車両を対象にしたリコールを近日中に届け出る。

前面衝突試験で運転席エアバッグの特定の展開挙動で法規要件の一部を満たせない恐れがあるという。このため、運転席エアバッグの内部に吊紐を追加して常に正常位置で展開作動するように制御するとともに、運転席側のニーエアバッグを全車標準化。納車済みの車両についてもニーエアバッグを追加搭載して対応する。

両社によると、現時点で当該の不備による事故は確認されていない。リコールの正確な対象台数は精査中だが、当該車種の累計生産台数は日産車が7万3000台、三菱車が1万3000台の計8万6000台程度としている。リコールは届け出後、早期に顧客に案内し、三菱自は3月中、日産は4月中に修理対応を開始する予定。

当該車種は21年12月3日に生産を停止していた。2月11日に再開するまでの生産影響は日産車が2万3300台、三菱車が3500台の計2万6700台としている。