写真左からウィラーの村瀨社長、KDDIの髙橋社長、松田浩路執行役員事業創造本部長

 KDDIは22日、ウィラーとともに、エリア内定額乗り放題サービス「mobi(モビ)」を展開し、地域住民向けに生活圏内での移動を支援すると発表した。KDDIの人流データなどの情報を活用して移動需要を予測、サービスを提供するエリアを拡大していく。MaaS(サービスとしてのモビリティ)アプリも開発し、簡単に複数の交通サービスを予約・決済できる環境を提供する。運転免許を自主返納した高齢者の移動など、地域の交通課題の解決につなげる。

 モビは、アプリや電話から簡単に予約できる定額乗り放題のモビリティサービス。月額1人5千円(家族の場合、2人目以降500円)でエリアを何度でも自由に乗降できる。エリアは半径2㌔㍍圏内で、マイカーや自転車などでの近距離移動手段に代わる「新たなチョイ乗りとして提供する」(KDDIの髙橋誠社長)。特に、免許を返納した高齢者や子育て世代など、移動に課題を抱える人が交通費を気にせずに、自由に移動できるサービスとして展開していく。

 エリア内住民の移動が増えることで、地域活性化や公共交通機関に乗り換える際の利便性向上にもつながると見ている。また、新型コロナウイルス感染拡大で生活様式が変化していることから「(ウィズ・コロナ時代の)行動変位に対応した新たな価値を提供する」(髙橋社長)移動サービスも検討していく。

 モビリティサービスの全国展開に向けて合弁会社「コミュニティ・モビリティ」を設立し、2022年4月1日から事業を開始する。KDDIが持つ位置情報などを組み合わせて2㌔㍍圏内で移動の多い場所を特定、需要が見込まれるエリアを選別して全国展開していく。

 サービスは、都市と地方問わず「実用性のある地域でサービスを広げていく」(ウィラーの村瀨社長)方針。ウィラーはすでに東京都渋谷区、名古屋市千種区、京都府京丹後市で定額乗り放題サービスを実証しており、22年中に池袋(東京都豊島区)エリアでも始める予定。順次サービスを拡大して当面、全国22エリアでサービスを提供する。MaaSアプリの会員数や人流データを基に配車数などを決める予定。

 一方、KDDIはモビとも連携するMaaSアプリ「auムーブス」の提供を同日から開始した。高速バスなどの複数の交通機関の予約・決済がアプリで完結する。