西日本鉄道と住友商事など4社は、西鉄グループの営業所に大型電気バスを導入し10月から実証実験を行うと発表した。カーボンニュートラルの実現に向けて、大型電気バス3台を公道で走らせ、本格導入に向けた運用の課題を探る。
実験を行うのは、西鉄バス北九州小倉自動車営業所(北九州市小倉北区)の1台と西鉄アイランドシティ自動車営業所(福岡市東区)の2台。
北九州の営業所には、中古の国産ディーゼルバスを電気バスに改造した車両を新規導入する。この車両は、住商と同社が資本参加する台湾の電気バスメーカーが共同開発した。片道約14キロメートルの路線で来年2月以降に運行を予定。車両性能や無負荷・エアコン負荷・乗客乗車時の航続距離、最適な充電運用について検証し、将来的には改造費用を抑制した車両の普及につなげることを目標としている。
福岡の営業所では10月に実証を開始。同営業所が昨年2月に導入した車両と住商が保有する国産電気バスで片道約5キロメートルの路線で試す。追加車両の性能を検証するとともに、2台運用時の運行実証と最適な充電状況などを確認する。
西鉄などは、これらの実証実験で課題を精査し、高性能・低価格な電気バスの本格普及につなげていく。