「夜が明けると戦いは終わっていた。こうしてトルコ第4軍は消え失せてしまった」(中野好夫著)―。1918年10月1日、T・E・ロレンスに率いられたアラブ軍がダマスカス占領。オスマン帝国はパレスチナから撤退した◆アラブの部族らは勝利に歓喜するも、対立激化で連帯は破綻。都市機能は麻痺する。それを見越してイギリス軍は後から入城し、街の機能回復と統治に乗り…