写真はトヨタ自動車九州宮田工場

トヨタ自動車は8月19日、9月に大規模な生産調整を行うと発表した。減産規模はグローバルで約36万台、その内、国内は約14万台。東南アジアにおいて新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウンの影響で部品調達が滞り、国内外で稼働を止める。2022年3月期の決算見通しで示した生産台数930万台は、こうした減産リスクを踏まえた数字として修正は行わない。

今回の発表では8月24日~9月の間、国内で14工場、27ラインの生産を最大で22日間稼働を止める。国内工場では半導体供給不足などの影響で今月も一部で生産調整を行っており、8月単月で3万7千台の減産影響が出る見通しだ。9月の生産調整では、主力車種の「カローラ」や「ハリアー」を生産する高岡工場(愛知県豊田市)の稼働を13日間停止するなど、国内販売への影響は避けられないものとみられる。

海外生産の減産影響は北米で8万台、中国で8万台、欧州で4万台、アジアで8千台としている。グローバルの減産規模は「当初の9月生産計画90万台弱に対して40%程度となる」(調達本部の熊倉和生本部長)。ただ、通期見通しの生産台数930万台に対しては、今回の36万台規模の減産をリスクとして内包した数字としている。