オートバックスセブンは7日、三菱商事グループのカーフロンティア(広瀬洋平社長、東京都千代田区)がタイヤECサイト「タイヤフッド」の運営会社として3月31日に設立した「BEAD(ビード)」(小椋繁行社長、東京都中央区)に出資したと発表した。新会社はカーフロンティアとの折半出資で、同サイトを共同運営することで合意した。オートバックスセブンなどのリアル店舗とアフターサービス技術を生かし、拡大傾向にあるカー用品のEC市場で新サービスの開発・提供や新規顧客の獲得につなげたい考え。
タイヤフッドは、ガソリンスタンドや整備工場など全国4千店以上の取り付け店舗網を基盤として、タイヤの購入から取り付け予約までをユーザーがネット上で行うことができるサービスだ。ネット上で完結できるという利便性を生かして成長してきた。
オートバックスセブンは、「グループ全体としてカー用品のEC事業の強化を図り、タイヤの取り付けサービスを各地域の店舗で提供することで顧客の来店機会拡大につなげたい」(広報担当者)ことから出資と共同運営を決めた。現時点で、店舗への具体的な導入時期は未定。EC市場拡大による市場ニーズの変化や多様化に対応する新業態の開発や新規事業の可能性を探る。
カーフロンティアは、タイヤフッドを利用するユーザーにとって身近な存在であるカー用品店を同サイトのラインナップに取り込むことでユーザー数の拡大につなげる。全国展開するオートバックスセブン(フランチャイズチェン加盟法人を含む)の店舗網を活かし、同サイトの特長である「取り付け作業の即時予約」の利便性と顧客満足(CS)をいっそう高めたい狙いだ。「インターネットを活用した広告宣伝や事業展開は当社の強み。今後の協業体制でも生かしていきたい」(カーフロンティア広報担当者)と話す。