トヨタ自動車グループの自動運転用ソフト開発会社、トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI―AD)とダイナミックマップ基盤(稲畑廣行社長、東京都中央区)は17日、自動運転用地図の更新技術で協業すると発表した。自動運転に用いられる高精度3次元地図作りでは、いかに安いコストで頻繁に更新するかも課題のひとつだ。今回の協業では、TRI―ADが開発した自動地図生成プラットフォームや画像認識技術を使い、車両の走行画像から道路の変化点を抽出してダイナミックマップ基盤の地図を更新できないかを4月から1年かけて実証する。このほか、更新頻度をさらに短縮する仕組みや、ダイナミックマップ基盤の米子会社への応用も検討していく。
ダイナミックマップ基盤は2016年6月に国主導で設立され、翌17年6月に事業会社になった。昨年3月には国内の高速道路や自動車専用道など約2万9千㌔㍍の地図化を終え、来年度から一般道の地図化に着手する予定だ。昨年には米国の3次元地図会社「Ushr(アシャー)」を子会社化。さらに欧州進出も視野に入れており、信頼性の高い3次元地図でデファクトスタンダードを狙う。