旭化成アドバンスは、自動車用エアバッグの縫製ビジネスに新規参入すると発表した。ベトナム・ハノイ近郊(フンエン省)に、エアバッグの縫製加工事業を手がける現地法人を新設する。エアバッグ関連事業の拡大と収益性向上を図る。

ベトナムに新設するのは「旭化成アドバンスベトナム」で、旭化成アドバンスが100%出資する。2020年3月から稼働する予定。エアバッグ縫製加工品の年間生産能力は当面250万台で、設備を順次拡大して年間約500万個にする。

旭化成グループでは、エアバッグメーカーに原糸の販売や、機業場はたおりばに資本参加して基布製織・販売を手がけている。今回、エアバッグ関連事業の拡大と収益性向上を図るため、エアバッグ縫製ビジネスへ新規参入する。

ナイロン66繊維「レオナ」の主力用途である自動車用エアバッグは、アジア地区での自動車生産台数増加や、自動車1台あたりのエアバッグ搭載数の増加、各国での安全基準の強化によって搭載数、搭載率ともに上昇、今後も成長が見込まる。今後、車室空間の多様化によってエアバッグの設計・開発も多様化していくことが予想される。

同社では、モジュールメーカーや自動車メーカーとの連携強化を図るとともに、エアバッグ市場の変化に対応し、グループのエアバッグ関連事業の拡大に向けてベトナムに加工拠点を設ける。