フレキシブルなタッチセンサー
RAYBRIDを用いたメタルメッシュ電極

東レは7月29日、大型で見やすく操作しやすい車載用ディスプレイを実現する感光性導電材料「RAYBRID」を実用化し、本格的に量産すると発表した。

今回開発した感光性導電材料は、銀粒子を分散させたタイプで細い配線を形成できる材料。ITO電極に比べて低抵抗でメタルメッシュ電極に用いることで、肉眼では電極が見えず、視認性の高い大型ディスプレイを製造できる。

開発した材料は屈曲性にも優れており、東レが開発した透明ポリイミドをフィルム基板と組み合わることで、薄くて軽いフレキシブルタッチセンサーに応用することができ、曲面ディスプレイに適用できるとしている。

車載用の曲面ディスプレイは、自動運転技術が本格化した際、車内空間の快適性向上や、高級感のあるインストルメントパネルの装着など、デザインの自由度を拡げるため、同社では今後の拡大を見込んでいる。

新材料は高い視認性や、車載用に求められる材料としての信頼性が評価され、一部のパネルメーカーで、この材料を導入したパネルの量産を開始しているという。