トヨタ自動車は7月20日、比亜迪(BYD)と電気自動車(EV)を共同開発して2020年代前半にトヨタブランドで中国市場に投入することで合意したと発表した。BYDはトヨタのセダンと低床SUVタイプのEVの開発と、これら車両に搭載する電池を開発する。

トヨタは6月7日、2030年にEVとFCV(燃料電池車)を年間100万台販売する計画に向けてリチウムイオン電池を調達先をパナソニックに加えてBYD、中国のCATL、GSユアサ、東芝、豊田自動織機から電池を調達する方針を公表していたが、EVの共同開発に提携を拡大する。

BYDは、1995年にリチウムイオン電池事業で創業し、EVの開発・製造に事業を拡大し、現在は大型蓄電池を含めたトータルエネルギーソリューションも提供している。BYDはEVのリチウムイオン電池、モーター、パワーエレクトロニクスなどのコア部品は自社開発している。

トヨタとBYDは今後、これまでの市場導入を通じて培ってきた電動車や電池開発の技術を持ち寄って競争力の高いEV開発を目指す。

トヨタは世界的に強化されている環境規制に対応するため、EVのラインナップを拡充する方針で、2020年代前半に10車種以上を取り揃える計画。今回のBYDとの中国市場向けEV共同開発以外でも、スバルとは中・大型乗用車向けEV専用プラットフォームとCセグメントクラスのSUVを、コンパクトサイズのEVはダイハツ工業とスズキとそれぞれ共同開発する計画。