日本自動車輸入組合(JAIA)の上野金太郎理事長は7月17日の記者会見で、今年10月24日開幕する「東京モーターショー2019」に、海外自動車メーカーが相次いで出展を取り止めていることについて「積極的な参加を期待するが(出展するかの)決定は各社の判断」と述べ、JAIAとしては静観する姿勢を示した。

今回の東京モーターショーには、フォルクスワーゲン(VW)、アウディ、ポルシェ、BMWなど、主要海外ブランドが相次いで出展見送りを表明している。7月16日には、FCAジャパンのポンタス・ヘグストロム社長が今回の東京モーターショーに出展しないことを正式に表明。海外自動車メーカーで参加するのはメルセデス・ベンツ(ダイムラー)、ルノーなど、一部にとどまる見通し。

上野理事長はJAIAとして東京モーターショーへの協賛は続けていくものの、海外自動車メーカーが出展するかは「自由意志」としている。

また、海外自動車メーカーが出展しないことに関して「東京モーターショーに限らず、モーターショーのあり方は世界的に見直されている。2週間の会期への投資に対するリターンや、出展料が世界的に高騰していることもある。モーターショーのメリット、リターンを考えていく中、各社が判断している」と述べた。

一方、2018年に2年連続で30万台を超えた輸入車市場の2019年の見通しについては「上半期は認証や出荷など、供給が十分満たされていなかったことからマイナスとなったが、後半はニューモデルも出揃うので、3年連続で30万台を超える可能性は大変高い」と、輸入車市場が高水準で推移することに自信を示した。