イオンショッパーズ福岡店での実証実験の様子

ソフトバンクは7月2日、インターネット通販市場拡大に伴う宅配貨物量の増大とトラックドライバー不足という課題を解決するため、注文に応じたドライバーを派遣する配送マッチングサービスを提供すると発表した。

配送拠点から配送先の自宅まで荷物を輸送するラストワンマイル物流で、配送需要と配送ドライバーをICTを活用してマッチングするもの。実現に向けてソフトバンクはイオン九州と協業する。

第1弾として6月から夜間配送の需要を調査するため、イオンショッパーズ福岡店(福岡市中央区天神)のネットスーパーの注文品を、夜間22~23時を含む時間帯に配送する実験を実施し、夜間のネットスーパーの配送を掘り起こす。ネットスーパーの注文品を22時以降に夜間配送するのは、日本で初めて。同時に、配送ドライバーも育成する。

第2段階ではネットスーパーの注文品を配送する業務を、地域の配送ドライバーと実際にマッチングするシステムの実証実験に取り組む。その後、日中帯の配送マッチングや、他のエリアにサービスの提供を拡大する。

実証実験は、CBcloud(東京都千代田区、松本隆一代表取締役)の配送マッチングサービス「PickGo」を活用する。荷量に応じて、必要な時に、必要な車両数を手配し、地域の登録ドライバーとマッチングして配送する。配送マッチングサービスを活用することで、22時以降の配送需要にも対応する。

配送マッチングサービスの登録ドライバーは約1万人で、配送マッチング率は99.2%。

また、ラストワンマイル配送マッチングでの配送では、将来的にドローンや自動運転車、ロボットなどの配送も視野に入れている。

ソフトバンクでは、ラストワンマイル配送マッチングのほか、基幹配送のマッチングや荷物の受け取り方の多様化へ対応する物流プラットフォームを構築、サプライチェーンをデジタルでつなげるサービスを展開する。