トヨタ自動車が6月27日に発表した2019年5月の生産・販売実績によると、世界生産が前年同月比8.6%増の80万2611台と、2カ月連続で前年を上回り、5月として過去最高となった。牽引したのは国内生産で、同23.1%増の28万5283と大幅に増えた。国内の新車販売が堅調なことや、北米向けに輸出する新型「カローラ」の生産を開始したため。

海外生産も5月として過去最高となる同2.0%増の51万7328台と2カ月連続プラスだった。北米生産は「カムリ」の販売が堅調な米国が横ばいだったが、カナダやメキシコが減少し、北米全体では同3.3%減となった。

中国生産は同4.3%増だった。18年7月から生産を開始した「イゾア/C-HR」や19年3月から新型「アバロン」の生産を開始したことで前年を上回った。欧州は同12.6%増だった。英国で新型「カローラスポーツ・カローラツーリングスポーツ」や、トルコで新型「カローラセダン」の生産が増加したため。2018年6月から新型「ヤリス」の生産を開始したブラジルも好調で、中南米は同24.0%増と2ケタ増となった。

世界販売は2カ月連続のプラスとなる同5.7%増の84万5170台だった。中国販売は「レクサス」ブランドの販売が好調なことや、2019年3月に投入した「アバロン」「カムリ」の販売が好調で、同12.1%増となった。北米販売は新型「RAV4」などのSUVに加え、「カムリ」の販売も堅調に推移し、同2.5%増だった。海外販売合計は同4.6%増の71万9877台で、5月として過去最高となった。

国内販売はRAV4や18年末に一部改良した「プリウス」を中心に新型車の販売が好調で、12.9%増の12万5293台だった。

輸出は同13.1%増の89万5997台だった。日本が北米向けにカローラの輸出を増やしたことなどが要因。