84歳で亡くなった父は、死ぬまで運転免許証を手放さなかった。定期的に受けていた高齢運転者講習では、認知機能検査を難なくクリアし、実車講習はマニュアルミッション車で受講して教官に感心されたことを自慢げに語っていた◆だが、日常生活で父は絶対にハンドルを握ろうとしなかった。記憶している限り、会社勤めを退いて以降、ハンドルは握っていないと思う。運転は子ど…