「新聞記者に訊かれたら、予算のことだと、そういっておきたまえ」―。小説吉田学校の中で、総理の吉田茂が外務次官の太田一郎を官邸に呼び付けて対日講和の準備を指示する。渡米する大蔵大臣の池田勇人には「対日講和について話してくるのが、君のこんどの渡米の目的だ」と極秘任務を与え、池田は「ドッジ・ラインの交渉では…」と唖然。ここから占領下での日米講和の交渉が…