トヨタ自動車は1日、コンパクトカー「アクア」を大幅に改良して発売した。フロント周りに「プリウス」や「クラウン」などと同様の「ハンマーヘッド」を採用するなど外観のデザインを刷新した。また、停止時のショックを軽減する制御や一般道での運転支援機能を追加するなど、走行や安全に関連する機能も充実した。月販目標は7千台。

 アクアはハイブリッド車(HV)専用モデルとして2011年に初代を発売。21年に現行の2代目に全面改良したが、外装の意匠変更を伴う初めての大幅な改良となる。前部はハンマーヘッドを採用しながらも、コンパクトカーらしい親しみを表現するため、丸みを持たせたデザインとした。プリウスでは未採用の左右のデイライトをつなぐセンターランプも採用した。

 走行性能では、「センチュリー」などの上級モデルに装着している停止直後の車両の揺れを抑制する「スムーズストップ制御」を標準装備した。先進運転支援システム(ADAS)では、一般道で駐車車両や自転車、歩行者に対する操舵や減速支援を行う「プロアクティブドライビングアシスト機能(PDA)」も追加した。価格は従来比で25万9800~36万300円高の248万6千円(消費税込み)から。

 また、ハードウエアの後付けを可能とする「アップグレードレディ設計」を織り込んだ、定額利用サービス「KINTO(キント)」専用モデル「Uグレード」も新たに設定した。