認証不正に関連し、トヨタ自動車とマツダは、国土交通省から出荷停止を指示された該当車種の生産を相次ぎ見合わせる方針を明らかにした。両社とも海外向けの生産は続ける。また、生産停止分について、サプライヤーに対する補償の検討にも入った。

 トヨタは「ヤリスクロス」と「カローラフィールダー/アクシオ」の生産を6日から止める。この3車種は、トヨタ自動車東日本(TMEJ、石川洋之社長)の宮城大衡工場(宮城県大衡村)と岩手工場(岩手県金ケ崎町)で生産している。ただ、ヤリスクロスは輸出用の生産を続ける。混流生産の都合上、生産ラインも止めない。

 マツダも「ロードスターRF」と「マツダ2」の1.5㍑ガソリンエンジン車の生産を6日から止める。ロードスターRFは本社工場(広島市南区)、マツダ2は防府工場(山口県防府市)で生産している。同社も輸出用の生産は続ける。

 生産再開時期は、保安基準適合性の再試験後、国土交通省の判断を仰ぐ必要がある。トヨタは一部サプライヤーに対し「28日まで生産を止める」と伝えた。7月以降の稼働は20日をめどに判断するという。マツダは生産再開時期を明らかにしていない。

 トヨタ、マツダとも、生産停止に伴う損失分をサプライヤーに支払う方針も示す。

 

 国土交通省は5日午前、ヤマハ発動機の本社(静岡県磐田市)を立ち入り検査した。ヤマハ発も現行生産車「YZF―R1」で不適切な事例が見つかった。すでに5月10日から出荷を止めている。