「デリカミニ」のCM
(左から)特別賞を喜ぶ三菱自動車の与語麻奈美さん、狐塚大輔さん、竹内直子さん

 CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、三菱「デリカミニ」のCMを2023年度「消費者を動かしたCM展開 特別賞」に選び表彰した。このCMは、同研究所が毎月発表する「CM好感度ランキング」で2023年5月度に総合3位、自動車業類では同月度から5カ月連続して首位を維持など高い人気を獲得。さらにCM効果もあり、同モデルの受注実績(4~9月)が計画を2割強上回り、企業の収益向上に貢献したことが評価された。

 デリカミニのCMは、同総研の〝3000人調査〟(04年4月度開始)で、三菱自動車として過去最高の好感度を記録など高い人気を得た。同社の業類首位は19年ぶりだった。

 CMでは昭和50年代のナツメロ「年下の男の子」の替え歌をバックに、俳優の水川あさみが家族を乗せたデリカミニを運転し、犬のようなキャラクター「デリ丸。」とともにキャンプに出かける。水川が「ウェイ!」と楽しげに運転したり、荷室の収納力の高さを紹介する様子などを描いた。視聴者からは「デリカミニとキャラクターの顔が似ていてとてもかわいらしい」「出演者が良い、車もかっこ良い、ぬいぐるみもセンスが良い」などと評価された。

 CMを担当した三菱自国内営業本部国内商品戦略部の狐塚大輔マネージャーは「『デリカ』シリーズ初の軽自動車で、CM展開を含め新しい取り組みが評価され大変嬉しく思う。若い人には『デリ丸。』、年配の方には歌(年下の男の子)で印象づけるなど、ある意味、戦略がうまくはまった」と喜びを語った。

 「消費者を動かしたCM展開」は2023年度(22年10月20日~23年10月19日)に東京キー5局で放映されたCM1万3738作品を対象に選定。特約視聴者モニター3千人にCMの印象やその商品に対する購買意向などを聞き、その好感度をもとに今年度を象徴するCMとしてデリカミニなど10作品を特別賞に選んだ。

 また、2023年度好感度ランキングではKDDI「au」のCMが9年連続で首位を獲得。デリカミニは総合22位、自動車業類1位となった。