側面衝突試験不正で生産・販売を停止しているダイハツ「ロッキー」のHV

ダイハツ工業が、側面衝突試験の認証問題について、第三者委員会による調査結果や再発防止策などを近く公表することがわかった。12月20日にも一部のサプライヤーを対象に説明会を開く予定。ディーラーには、発表日同日に公表するとみられる。

側突試験の不正を受け、同社は5月15日に第三者委員会を設置。社内調査や再発防止策の策定を進めていた。当初、夏ごろに不正の要因などを報告する予定だったが、11月末に延期となり、最終的には12月20日まで延びることになった。

同社は4月28日に海外向け車両での側突試験認証申請で不正があったと公表した。対象車種はタイとマレーシア、インドネシアで発売済みの2車種と、6月に発売予定の1車種、開発中の1車種の計4車種で、対象台数は8万8123台に上った。

さらに5月19日にはダイハツ「ロッキー」とトヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)供給する「ライズ」のハイブリッド車(HV)でポール側突試験の認証試験手続きで不正が発覚。同試験では、電柱などを模擬したポールを運転席と助手席それぞれ衝突させ、乗員の安全性や燃料漏れなどを確認する必要があるが、運転席側のデータを助手席側のデータと同じものを提出していた。

その後の社内試験で安全性は確認したが、不正の全容がわからず、生産・販売を停止。調査が長期化していることもあり、受注取り消しも開始した。