ディー・エヌ・エー(DeNA)は27日、電気自動車(EV)の実用航続距離や導入効果を示すEV転換シミュレーター「FACTEV(ファクティブ)」の試験運用を4月1日から開始すると正式に発表した。大手自動車リース会社の法人営業で試験的に運用し、2024年度の商用化を目指す。

 駆動用電池の劣化具合や使用する場所の気象条件、ユーザーの使い方によって変わるEVが実際に走行できる距離(実用航続距離)を独自の技術で算出し、法人向けのEV営業で活用できるようにする仕組み。導入によって削減できる二酸化炭素(CO2)排出量やエネルギーコストも一目で分かるようにすることで、EV転換の判断を容易にするのが狙いだ。

 システムの提供に加え、データ活用の研修プログラムもセットにした「EV導入支援ソリューション」としてもパッケージ販売する。法人営業の現場スタッフがEVの営業で必要なデータを使いこなすためのプログラムを用意し、データに基づいた提案を行えるスキル修得を支援する。